平成29年9月1日
日中はまだまだ厳しい暑さですが、朝晩は幾分涼しくなり、少しづつ秋の気配が感じられる気候になりました。
暦の上では8月7日の立秋から11月7日の立冬までが秋ですから、今は秋もたけなわというところです。
「秋(あき)」という言葉は「飽き」と同源で、飽きるほど食べられるというところから来ているという説があります。漢字の「秋」も穀物を表す「禾(のぎへん)」と「穀物を乾かす「火」の意から成る会意文字とされていますから、秋は昔から飽食の季節なのですね。
もうじき新米も出てきますし、果物や野菜、きのこ類、魚ではえぼ鯛やカンパチ、サンマ、イワシ、しらすなどが旬になってきます。美味しいものがスーパーなどにもたくさん並びますが、今は飽食の時代、くれぐれも食べ過ぎに注意していただきたいと思います。
特に透析の皆様は美食の結果が直ちに検査データに反映されますから、美味しいものは少しづつ、じっくりと味わいながら召し上がっていただきたいものです。
また、夏の暑さも一段落したこの時期、まだまだ食中毒のリスクはつづきますから注意してください。 先日も病原性大腸菌O−157による食中毒事例が複数報道されていました。O-157は潜伏期間が長く、菌量が少なくても発症して重篤な症状を引き起こしますので、何よりも予防対策が重要です。
食中毒の予防は、細菌を「付けない、増やさない、やっつける」という3原則が基本です。そのためには、1)新鮮な食材の購入、2)清潔な保存、3)清潔な下準備、4)十分な加熱調理、5)清潔な食事環境、6)残った食品処理、の6つのポイントをチェックして対策を取ることが重要です。例えば、冷蔵庫で保存しても菌は少しづつ増殖しますから、保存期間は短く、清潔な手で、清潔な器具を使って調理するなどの配慮が必要なのですね。丁寧な手洗いなども習慣として行うようにしていただきたいものです。冬にかけてはノロウイルスによる食中毒もありますので、今後も十分な注意が必要です。
「患者様第一」を心がけ、質の高い医療を提供すべく、診療に遺漏無きよう努めてまいります。何卒よろしくお願いいたします。
医療法人社団 茅ヶ崎セントラルクリニック
院長 阿部 重一