令和元年7月1日
星祭の候、竹笹の色とりどりの七夕飾りに、夏の訪れを感じる季節になりました。
暑い夏を乗り切るための暑気払いや厄除けが由来となる夏祭りや花火大会も各地で開催されます。
「湘南ひらつか七夕まつり」も日本三大七夕祭りで有名ですね。
毎年、楽しみにしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
古くから日本のお祭りの行事の中でとても長い間大切にされてきた「七夕」。「たなばた」と呼ぶのが一般的ですが「しちせき」と読む事もあります。一年間の重要な節句をあらわす五節句のひとつに数えられています。
七夕の起源(由来)には数多く説がありますが、
・日本の神事として行われていた「棚機(たなばた)」
・おりひめとひこぼしの伝説
・奈良時代に中国から伝来した「乞巧奠(きこうでん)」という織物への願い
という3つの行事があわさったものと言われています。
今でも、毎年7月7日の夜に、願い事を書いた色とりどりの短冊や飾りを笹の葉につるし、星に願い事をする習慣が残っています。
さて、梅雨明けと共に本格的な夏の到来を迎える7月ですが、日本の夏は高温多湿です。梅雨から夏場にかけての高温多湿の時季は、食中毒菌だけではなく水虫の菌も活発に活動しています
「これ、水虫かも?」となんとなく気づいていながら、即座に生命に関わるものではないと思われがちなため、放置していたり、医療機関での治療を受けずにそのままにしている方も少なくないのではないでしょうか。
日本人の4人に1人が患っていると言われる水虫です。
水虫はカビの一種「白癬菌」によって発症する病気です。実際、水虫は一度感染してしまうと、完治させることが難しい病気で、完治したと思ってもいとも簡単に再発、再燃してしまうため、治療途中で諦めてしまう方も多いのが実情のようです。白癬菌は足だけでなく、頭、手、爪などの体のほかの場所でも繁殖して、皮膚症状を起こすため注意が必要です。
水虫の主な症状は
「趾間(しかん)型」「小水疱(しょうすいほう)型」「角質増殖型」
「爪白癬(つめはくせん)」に分けられます。
この中で治りにくいので知られているのが「爪白癬」です。
「趾間型」・「小水疱型」はかゆみの症状がありますが、「角質増殖型」はかゆみはほとんどありません。かかとを中心に足の裏やふちなどの角質が、厚く硬くなりひび割れを起こしてガサガサな状態になったり、あかぎれのようになり、皮がむけたりします。自覚症状が少ないため水虫と気づきにくく、冬の乾燥による肌荒れなどと勘違いしてしまいがちです。
普段から足に変化がないか、チェックすることも大切です。
水虫の予防には「水虫が活動しにくい環境づくり」「水虫にかかっている人からの感染防止」が最も重要です。
●少なくとも1日1回は足を石鹸でていねいに洗う
・足の裏や指と指の間などをきちんと洗いましょう。
・足を洗った後は濡れたままにせず、すぐにしっかりと乾かしましょう。
●足が蒸れた状態を長時間続けない
・同じ靴を続けてはかず、靴はこまめに干して乾燥させましょう。
・通気性のよい靴や靴下を履きましょう。
●家族内などでの水虫の感染を防ぐよう工夫する
・スリッパなどの共有はやめましょう。
・浴室の足ふきマットはこまめに洗濯し、乾燥させて使用しましょう。
・掃除機をかけて、白癬菌の混ざったほこりやゴミを取り除きましょう。
ちょっとした心がけと正しい治療で水虫対策を行いましょう。
水虫の治療は、思いのほか時間がかかるため、早期発見、早期治療が大切です。水虫の症状を見つけたら、放置することなく、医師に相談しながら治療を続けましょう。
「患者様第一」を心掛け、質の高い医療を提供すべく、診療に遺漏無きよう努めてまいります。何卒宜しくお願い致します。
医療法人社団 茅ヶ崎セントラルクリニック
院長 仙賀 裕