令和3年5月1日
風薫る五月の空に鯉のぼりが泳ぐ季節となりました。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
暦の上では立夏を迎え、まもなく暑い季節となります。
春から夏にかけては暑さに対する体の準備ができていないため、体調不良や「かくれ脱水」になりやすい時期です。気温が高い日が続き、汗をたくさんかいて身体が脱水状態になると、便の水分量が少なくなり硬い便になってしまうことがあります。
日本内科学会の定義では、便秘とは「3日以上排便がない状態」とされています。ひとくちに「便秘」と言っても様々なタイプがあります。
- ① 大腸や直腸の働きの異常による「機能性便秘」
- ② 便の通過が物理的に妨げられる「器質性便秘」
- ③ 全身の病気の症状として起こる「症候性便秘」
- ④ 別の病気の薬の副作用で起こる「薬剤性便秘」
最も多いタイプの便秘は①の「機能性便秘」で、生活習慣やストレス、加齢などの影響を受けて、大腸や直腸・肛門の働きが乱れる結果、起こります。
透析患者さんにおいては、多くの人が便秘に悩まされています。
飲水やカリウムの制限による食物繊維の摂取不足、薬（特にリン吸着薬）の影響、排便に重要な腹筋の衰えや、いくつかの要因が組み合わさって起こるといわれています。
慢性的な便秘に対しては生活習慣や食生活の改善も重要ですが、排便状況に合わせて適切な薬物療法を行う事も有効な手段のひとつです。
最近では、元気な腸内環境で腸から健康を保つ「腸活」という言葉もあります。
便秘でお悩みの場合は医師や看護師にご相談ください！
自分に合った便秘治療法を見つけていきましょう。
梅雨のはしりで気まぐれな空の下、どうぞお身体をお厭いください。
「患者様第一」を心がけ、質の高い医療を提供すべく、診療に遺漏無きよう努めてまいります。
何卒よろしくお願いいたします。
医療法人社団 茅ヶ崎セントラルクリニック
院長 仙賀 裕
