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クリニック通信

令和6年9月1日

暑さ寒さも彼岸までといいますが、9月中もまだまだ30度を超える真夏日を記録する可能性が高く、秋の到来は平年よりひと月ほど遅れる見込みと言われています。

「秋(あき)」という言葉は「飽き」と同源で、飽きるほど食べられるというところから来ているという説があります。漢字の「秋」も穀物を表す「禾(のぎへん)」と「穀物を乾かす「火」の意から成る会意文字とされていますから、秋は昔から飽食の季節なのですね。

秋の味覚といえば、もうじき新米も出てきますし、果物や野菜、きのこ類、秋刀魚を代表とする魚類も多くが旬になってきます。美味しいものがスーパーなどにもたくさん並びますが、今は飽食の時代、くれぐれも食べ過ぎに注意していただきたいと思います。

今年の暑さはまだまだ続きそうですが、食中毒のリスクも続くので十分に注意が必要です。初めてO-157が注目されたのは1982年。アメリカで集団下痢の原因を探るうち、当時は珍しかった菌がハンバーガーのひき肉から見つり、以降世界各地で騒ぎをひきおこしている比較的新しい食中毒原因菌です。日本では1990年に井戸水を原因とした集団発生が起こったことで注目を集め、1996年には爆発的に患者数が増加し、O-157は3類感染症に指定されました。O-157は潜伏期間が長く、菌量が少なくても発症して重篤な症状を引き起こしますので、何よりも予防対策が重要です。

食中毒の予防は、細菌を「付けない、増やさない、やっつける」という3原則が基本です。
そのためには、1)新鮮な食材の購入、2)清潔な保存、3)清潔な下準備、4)十分な加熱調理、5)清潔な食事環境、6)残った食品処理、の6つのポイントをチェックして対策を取ることが重要です。例えば、冷蔵庫で保存しても菌は少しずつ増殖しますから、保存期間は短く、清潔な手で、清潔な器具を使って調理するなどの配慮が必要ですね。丁寧な手洗いなども習慣として行うようにしていただきたいものです。

まだまだ残暑厳しい秋となりそうですが、引き続き熱中症対策と感染症予防をして元気に秋を過ごしましょう

「患者様第一」を心がけ、質の高い医療を提供すべく、診療に遺漏なきよう努めてまいります。何卒よろしくお願いいたします。

医療法人社団 茅ヶ崎セントラルクリニック
院長 仙賀 裕

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